※本記事は「クロコダイル製品の品質と価格差」で紹介されている“タイ製と日本製クロコダイル財布の価格差の実例”を詳しく掘り下げた記事です。
タイ製と日本製クロコダイル財布の価格差を実例で比較
「30万円の日本製か、9万円のタイ製か──その“差”は本当に価格通りなのか?」
本当に違うのは価格だけ?今、目利きが見ている“真の価値”とは。
はじめに──クロコダイル財布の「高い=良い」は、いまも本当か?
「日本製だから安心」「高い方が上質に違いない」
そうした信念は、長年にわたり高級品を選ぶ方々に根づいてきました。
しかし、製造現場や流通構造が大きく変化する中で、その「思い込み」は果たして今でも有効でしょうか?
今回は、日本製とタイ製のクロコダイル財布の実例をもとに、価格の背景にある“事実”を徹底的に見ていきます。

日本製とタイ製|クロコダイル財布の価格実例
以下の表は、実際に市場で販売されているクロコダイル財布の価格と構成要素を比較したものです(2025年5月現在)。
✅ 日本製クロコダイル財布(市販品・税込価格)
| 製品名 | 価格 | 素材 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 銀座某有名ブランド・ラウンドジップ長財布 | 38万円 | シャムクロコダイル(腹部センター取り) | 国産手縫い、ブランドネームあり |
| 某国産レザーブランド製・L字ファスナー | 28万円 | ナイルクロコダイル | 国産染色、ブランド保証書付き |
※一般流通品をもとにした価格帯であり、ブランド名は商標の都合上省略しています。該当価格帯の商品はGANZO、SOT、CYPRIS等で確認できます📚¹。
✅ タイ製クロコダイル財布(当社直輸入・税込価格)
| 製品名 | 価格 | 素材 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| MITAKANO CRAFT・ラウンドジップ長財布 | 9万円 | シャムクロコダイル(センター取り) | タイ老舗工房製、熟練職人による手縫い、一点物 |
| タイ有名工房製・L字ウォレット | 7.8万円 | ナイルクロコダイル | YKK製ファスナー使用、現地ベテラン職人仕立て |
いずれも正規CITESライセンスを経て日本に輸入された素材を使用しています📚²。
クロコダイル財布の素材は同じ、価格は3倍以上──その理由とは?
多くの人が価格の違いを「品質の差」と考えがちですが、実際には**“原材料コストはほぼ同じ”**なのです。
以下はそれぞれの価格構成をシミュレーションしたものです。
▶ 日本製クロコダイル財布(38万円)の価格構成(推定例)
| 項目 | コスト |
|---|---|
| 原皮仕入れ | 5万円 |
| 鞣し・染色加工 | 3万円 |
| 職人工賃 | 7万円 |
| 中間マージン(商社・小売) | 10万円 |
| ブランド使用料・広告費 | 13万円 |
▶ タイ製クロコダイル財布(9万円)の価格構成(MITAKANO CRAFTの場合)
| 項目 | コスト |
|---|---|
| 原皮仕入れ | 5万円 |
| 鞣し・染色加工 | 3万円 |
| 職人工賃 | 2万円(現地賃金相場) |
| 中間マージン | 0円(直販) |
| ブランド料 | 0円(無名工房) |
🔍注目すべきは、品質に直接関わるコストはどちらもほぼ同額である点です。
差額は広告宣伝費やブランドチャージ、中間マージンの有無によるものだといえます。
“なぜここまで価格差が生まれるのか”――人件費や中間マージンの構造を掘り下げた記事はこちらです。(第56回|タイ製が安い理由)
タイのクロコダイル財布の革工房、いまや世界標準へ
日本の縫製技術は確かに世界に誇れるレベルです。
しかしタイの革製品工房も、ここ10年で大きく進化を遂げてきました。
- タイ商務省主導で「Exotic Leather Cluster」が整備され
- OEM供給先には欧米ラグジュアリーブランドも含まれ
- 鞣しやカッティング、縫製の専門教育が進み、国家資格制度も整備されています📚³
実際、欧州有名ブランドが採用するクロコ素材の一部は、タイやベトナムのタンナー(鞣し工場)で加工された原皮を使用しています📚⁴。
価格の違いだけでなく、その背景にある品質の変化についても気になる方はこちらをご覧ください。(第54回|品質向上、その理由と証拠)
“手間”と“誇り”で比較する──縫製・仕上げ
日本製の強みは、「緻密さ」と「均質性」。
縫い目の揃い具合、コバの処理、塗料の選定など、細部へのこだわりは流石の職人技です。
一方、タイ製の財布は“抜け感”が魅力。
機械的でなく、少し手仕事の「味」が残ることで、革そのものの生命感が伝わってくる。
これはむしろ「唯一無二」を重視する方には評価されるポイントです。
同じ完成品でも、検品基準には国ごとの違いがあります。詳しくは以下の記事をご参照ください。(第57回|検品基準の違い)
倫理的視点:誰が得をしているのか?
高価格=高品質という思い込みは、実は「ブランド料」という見えないコストを支持する構造です。
ブランド企業の広告費、百貨店のショーケース、パッケージ、ラッピング…。
それらにお金を払っているという現実も、今一度考えてみる価値があります。
対して、当社が取り扱うタイ製クロコ財布は、現地職人に正当な報酬を支払い、持続可能な形で作られています。
あなたの一つの選択が、職人の生活を支え、文化を守るという“良い消費”につながるのです⁵。
顧客の声:ある社長の選択
「ブランドに10年費やした私が最後に選んだのは、無名のタイ製財布でした」
そう語ったのは、あるIT企業の創業社長(58歳)。
初めは「9万円のクロコなんて信用できない」と思っていたそうですが、実物を手に取って一目で分かったと言います。
「これは“本物”だ」
以来、彼は名刺入れやカードケースもタイ製に切り替え、ビジネスパートナーにも紹介しているとか。
その理由は──
「本当に良いものは、見れば分かる。それを信じる自分でいたいから」。
まとめ|クロコダイル財布の正しい選択とは?
価格は、あくまで“目安”であって“本質”ではありません。
あなたが選ぶべきなのは、「本物らしさ」か「本物の証」か。
タイ製のクロコダイル財布は、素材・縫製・希少性の点で、日本製と比較しても劣らぬ品質を持ち、価格差以上の価値を提供します。
選ぶ基準は、ラベルの重さではなく、手にしたときの「確信」です。
そしてその確信は、あなたの知性と経験が導く“正しい選択”であるはずです。
クロコダイル製品の品質と価格差について、もっと広く知りたい方へ──
本記事は「クロコダイル製品の品質と価格差」にて取り上げている“タイ製と日本製クロコダイル財布の価格差の実例”に関連した内容です。
📚 参考文献
- 『日本のレザーブランドにおける価格帯調査』/Leather Business Times, 2023年6月号
- 環境省「CITES条約とワニ革製品の取扱について」:https://www.env.go.jp/nature/animals/cites/
- タイ輸出振興局(DITP)『Exotic Leather Cluster Development Report』2022
- Fashion Law Institute『Luxury Goods Supply Chain Analysis 2021』
- UNDP「フェアトレードとサステナビリティ消費の将来性」(2020年)
