クロコダイル製品、パイソン製品は現地の工場に直接製作依頼し、熟練の職人が丁寧に手作業で作成したハンドメイド。大量生産では決して真似できない、細部にわたる職人のこだわり。本物を求めるあなたにも手に取っていただきたいと願っています。
パイソンレザーランドファスナー長財布

※本記事は「パイソン革の手入れと経年変化|ケアと習慣(第56回〜65回まとめ)」で紹介されている“パイソン財布に使える防水スプレーの選び方”を詳しく掘り下げた記事です。

「雨の日でも安心して使いたい。——でも、“防水”は万能ではありません。」

パイソン財布を愛用するうえで避けて通れないのが、雨の日の扱い方。革製品の天敵とも言える水分を、どう防ぎ、どうケアすべきか。そして「防水スプレー」は本当に効果的なのでしょうか?
この記事では、パイソンレザーにおける“正しい防水”の考え方と、スプレー使用時の注意点を、事例とともに詳しくご紹介します。


パイソンレザーは“水に弱い”素材?

パイソン革はその美しさと個性で多くの愛好者を魅了しますが、防水性には乏しい素材です。

特徴①:表面の凹凸構造が水を吸収しやすい

パイソンの鱗は他の革と異なり、重なりや凹凸があるため、表面張力で水が滞留しやすい構造をしています。さらに染色された層の奥にまで染料が染み込んでいないことが多く、濡れたまま放置すると部分的な色落ちシミの発生が起こりやすいです¹。

特徴②:乾燥後に“鱗が反り返る”可能性も

水分が染み込み、乾く際に鱗が乾燥で収縮・浮き上がるというリスクもあります。これは美観を損ねるだけでなく、財布の強度にも影響します。

パイソン財布の種類や特徴を理解しておくと、防水ケアの必要性も見えてきます。詳しくは【第21回】パイソン財布の型で変わる使い勝手をご覧ください。


防水スプレーの“意外な落とし穴”

「防水スプレーをかければ安心」と思っていませんか?パイソンに関しては、むしろ慎重に扱うべきアイテムです。

❌ 一般的な防水スプレーは不適切

市販されている防水スプレーの多くは、スムースレザーや合成皮革向けに開発されたもの。中にはシリコン成分が強く含まれており、通気性を奪い、鱗の下に成分が溜まることで、変色や斑点が生じる例が報告されています²。

❌ 光沢・マット仕上げへの影響

グレージング加工されたパイソンに使用すると、表面の光沢が曇ることがあります。またマット仕上げでも、不自然な光沢が生まれて風合いが損なわれるケースも。


使用しても良い防水スプレーの条件とは?

では、パイソン財布にまったく使えないのでしょうか?
実は、慎重に選べば“使える”製品もあります。

✅ 条件①:フッ素系(非シリコン)

フッ素系の防水スプレーは粒子が非常に細かく、通気性を保ったまま撥水性を付加できます。シリコン系に比べて素材への負担が少なく、パイソンにも比較的安全です。

🛑 注意:成分表に「シリコン」「シリコーン」と書かれているものは避けましょう。

✅ 条件②:革専用・エキゾチックレザー対応

「爬虫類革対応」「パイソン専用」などと記載されたスプレーは、メーカー側でテスト済のことが多く、安心して使えます。信頼できる革ケアブランドから選ぶことが大切です³。

✅ 条件③:無香料・無着色

一部スプレーには“仕上げ剤”として着色料や香料が含まれている場合があります。これが革表面に“膜”として残ってしまうと、革本来の通気性・艶感を損なう可能性があります。


実践|正しい防水スプレーの使い方

いくら成分が安全であっても、使用方法を誤れば逆効果です。以下のステップに従って、慎重に使いましょう。

ステップ①:目立たない部分でテスト

スプレーを使う前に、財布の内側や底面など目立たない箇所に少量噴霧して24時間放置。色落ちや変色がないことを確認してから全面に使用します。

ステップ②:距離を取って均一に噴霧

15〜20cm程度離し、**一気に噴きかけるのではなく、“軽く何度かに分けて”**均一に。

ステップ③:完全乾燥を待つ

最低でも30〜60分以上は放置し、表面にベタつきが残らないようにします。急いでバッグに入れたりせず、しっかり乾かすことが肝心です。

スプレーの使用後には、日常的なケアも重要です。具体的なメンテナンス手順は、【第33回】パイソン財布の“手入れ”完全ガイドも参考になります。


防水スプレー以外の“雨対策”実践術

実際には、「スプレーを使わなくてもできる対策」がたくさんあります。以下は、実用的かつ革に優しい代替手段です。

✔ ナイロン製の小型ポーチに入れる

外出時に雨が降る可能性がある日は、撥水性のある小型ポーチに財布を収納しておくのが効果的。雨水をシャットアウトしつつ、革にストレスを与えません。

✔ 手拭き用の柔らかい布を常備

濡れたときにすぐ水分を拭き取れるよう、**柔らかい綿布(ネル生地など)**を持ち歩くのもおすすめです。

✔ 水濡れ後は“乾燥剤入りの箱”で休ませる

万が一濡れてしまった場合は、革用の乾燥剤とともに**通気性のある箱(桐箱など)**に数日入れておくと、カビや硬化を防げます。


経年変化を楽しむなら“無理な防水”は不要

革製品の真の魅力は、「完璧な保護」ではなく、「丁寧に使うことで生まれる味わい」にあります。
パイソン財布もまた、過剰な防水処理で個性を消してしまうより、“付き合い方”を工夫することが大切です。

✨「濡れてしまった時にどう対応するか」こそが、美しいエイジングのカギです。


まとめ|“防水”はあくまで補助である

パイソン財布における防水スプレーの使用は、素材への理解と選定眼があってこそ初めて活きるものです。

  • 市販のスプレーの多くは“非対応”、革専用品を選ぶべき
  • 成分・使い方を誤ると、かえって風合いを損なう
  • スプレーに頼らずとも、工夫次第で十分な防水対策が可能
  • “濡れた後”のケアが最も重要で、風合いを育てる機会にもなる

雨の日でも臆せずパイソン財布を使いたい。
そのために必要なのは、「守る」ことより「正しく向き合うこと」だと云えます。

防水対策とあわせて、パイソン財布がもたらす縁起や運気も気になる方は、【第32回】パイソン財布の“縁起”は本当か?もご覧ください。

パイソン革の手入れと経年変化について、もっと広く知りたい方へ──
本記事は「パイソン革の手入れと経年変化|ケアと習慣(第56回〜65回まとめ)」にて取り上げている“パイソン財布に使える防水スプレーの選び方”の記事です。


📚 参考文献

¹ 日本皮革産業連合会『天然皮革と水分の関係』2021年版
² LUXURY LEATHER JAPAN『防水スプレーの素材別影響調査』2023年調査
³ 株式会社コロンブス『フッ素系スプレーの効果と革別使用例』製品技術資料(2022)

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完全限定生産 熟練の職人が丁寧に手作業で作成したハンドメイド

大量生産では決して真似できない、細部にわたる職人のこだわり。そのこだわりが、当店のクロコダイル、パイソン作品には詰め込まれています。本物を求めるあなたにもぜひ手に取っていただきたいと願っています。華やかなブランドロゴや大量生産品では決して得られない、唯一無二の価値を感じていただけるはずです。

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