クロコダイル製品、パイソン製品は現地の工場に直接製作依頼し、熟練の職人が丁寧に手作業で作成したハンドメイド。大量生産では決して真似できない、細部にわたる職人のこだわり。本物を求めるあなたにも手に取っていただきたいと願っています。

【第91回】パイソン革は残酷か?サステナブルレザーとしての実態

※本記事は「【完全ガイド】パイソンレザーの社会的価値・倫理・環境(第91回~100回)」で紹介されている“パイソン革は残酷か?サステナブルレザーとしての実態”を詳しく掘り下げた記事です。

──美と倫理は共存できるのか?

はじめに──“美しいもの”には“犠牲”があるのか?

パイソンレザー──その鱗の模様は唯一無二の存在感を放ち、高級財布やバッグの素材として多くの人を魅了してきました。
しかし一方で、「蛇を殺してまで財布にするなんて残酷では?」という声があるのも事実です。

この疑問に対して、「だから使わない」と結論づける前に、私たちはもう少し深く掘り下げて考える必要があるのではないでしょうか。

  • そもそもパイソン革はどこから来るのか?
  • 倫理的・環境的な配慮はされているのか?
  • サステナブルな革素材とはどういうものか?

本記事では、そうした問いに真摯に向き合いながら、パイソン財布を「責任ある選択」として見直すための視点を提供します。


パイソンレザーは“残酷な素材”なのか?

よくある誤解:野生の蛇を乱獲している?

まず最も多い誤解のひとつが、「パイソンレザーは、野生の蛇を無差別に捕まえて作られている」というものです。
確かに過去には一部の地域で違法捕獲・密輸などが問題となったことがありましたが、現在主流となっているのは管理された養殖による供給です¹。

  • 主な原産国:インドネシア、マレーシア、タイ
  • 養殖施設では個体の健康や繁殖が管理され、年間出荷数も規制対象
  • 皮を採った後の肉や骨も、飼料や漢方素材として利用されている(=フルユース)

つまり、現在のパイソンレザー産業の多くは「資源を持続的に使うためのサイクル」が形成されています。

CITESによる国際的な管理体制

パイソンは**CITES(ワシントン条約)**の附属書Ⅱに指定されており、国際取引には厳しい監視体制が敷かれています²。

  • 出荷国は輸出許可書の取得が必要
  • 不正取引や証明不備があれば輸出入禁止
  • EU・日本・米国などでは定期的に監査と検査を実施

このような国際的な法整備と透明性が、エシカルな消費の基盤となっています。

パイソン財布の文化的背景や象徴性については 【第77回】アジアにおける“蛇”の象徴性と財布文化でも詳しく触れています。


サステナブルレザーとしてのパイソンの可能性

天然素材としての“環境負荷の低さ”

実はパイソンレザーは、牛革などと比較して環境負荷が低い素材とも言われています³。

  • 牛革は飼料・水・飼育地による環境コストが大きい
  • パイソンは爬虫類であり、飼料や排出ガスが少ない
  • 1頭から採れる面積が広く、無駄が少ない

加えて、使われる鞣し工程にも植物性のタンニンや環境対応薬剤が採用されつつあり、「自然との共生」という思想が色濃く反映されているのです。

廃棄ロスの少ない“完全利用型素材”

パイソンレザーは、その皮だけでなく肉・骨・脂なども活用されています。

  • 肉:一部地域では食用として流通
  • 骨:装飾品・アクセサリーに加工
  • 脂:漢方素材やコスメ原料として使用

これは、日本でいう「一物全体」の精神に通じるものであり、“命を大切に使い切る”という価値観が現場に根付いていることを示しています。


消費者に求められる“選ぶ責任”

「何を持つか」ではなく「どう選ぶか」

重要なのは「パイソンを使うこと自体が悪いか否か」ではなく、どのような背景を持つ製品を選ぶかという視点です。

  • 養殖か野生か明記されているか
  • CITESに準拠しているかどうか
  • 生産国とブランドのトレーサビリティ(履歴管理)が明確か

これらを確認し、誠実な流通と製造を経たパイソン財布を選ぶことで、倫理的な選択と個性ある美しさを両立することができます。

“安さ”に隠れたリスクにも注意

安価なパイソン製品の中には、CITES未対応・不適切加工・虐待的飼育などのリスクが潜んでいることがあります。
ラベルや原産国、販売店の説明をしっかりと読み、値段の背景にある“見えない情報”にも敏感になることが、責任ある消費者の姿勢です。

金運や運気の観点からの選び方は 【第78回】パイソンと風水|金運財布は本当に効果がある?でも紹介しています。


エシカルとラグジュアリーの共存という価値

美しさに“意味”が宿る時代へ

パイソンレザーが“エシカルレザー”として再評価されている背景には、「美しさは意味と共にあるべき」という現代の価値観があります。

  • デザインだけでなく、素材の背景に共感する
  • “ただ美しい”ではなく“意味ある美”を持ち歩く
  • 持つことで「自分の信念」や「選ぶ理由」を語れる

そのような財布こそが、これからのラグジュアリーの在り方なのではないでしょうか。

色選びによる印象や運気の違いは 【第79回】パイソン財布の色が与える印象と運気をご覧ください。

パイソン財布は“未来を選ぶアイテム”にもなる

エコロジーとファッション性を両立するパイソンレザーは、まさに「選び方で未来が変わる」ことを体現するアイテムです。
それは、自己表現であり、環境への意思表示でもあります。

あなたが手にするその一枚のパイソン財布──
それは、感性と倫理、スタイルと信念を同時に映す「持つべき理由あるレザー」です。

パイソンレザーの社会的価値・倫理・環境について、もっと広く知りたい方へ──
本記事は「【完全ガイド】パイソンレザーの社会的価値・倫理・環境(第91回~100回)」にて取り上げている“パイソン革は残酷か?サステナブルレザーとしての実態”の記事です。


📑参考文献

¹ TRAFFIC「Sustainable Trade of Reptile Skins」2020年報告書
² CITES公式サイト:ワシントン条約附属書Ⅱと管理体制(2023年)
³ LWG(Leather Working Group)報告「革素材のLCA評価比較」(2022)

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