クロコダイル製品、パイソン製品は現地の工場に直接製作依頼し、熟練の職人が丁寧に手作業で作成したハンドメイド。大量生産では決して真似できない、細部にわたる職人のこだわり。本物を求めるあなたにも手に取っていただきたいと願っています。

【第97回】クロコダイル財布と観光政策|販売促進の成功事例

※本記事は「クロコダイル産業と政策の歴史的背景」で紹介されている“クロコダイル財布と観光政策”を詳しく掘り下げた記事です。

クロコダイル財布と観光政策|販売促進の成功事例


観光が財布を売る?タイが示した“革”新的な連携戦略

クロコダイル財布――
それは「富」「成功」「洗練」を象徴する、男の本気を映す一品。

そんな高級革製品と、異業種とも言える観光業がどう関係するのか、不思議に思われるかもしれません。

しかしタイでは、政府の観光振興政策とクロコダイル製品産業が密接に連携しており、
そのシナジーによって、クロコダイル財布の販路が国内外で拡大してきた実例があります¹。

単なる土産物ではなく、本物を知る旅人のための本物の逸品として、
クロコダイル財布が観光の“出口戦略”の一部に組み込まれています。


タイ政府が進めた「観光×クラフト」の国家戦略

OTOPプロジェクトが観光とクラフトをつなげた

タイ観光庁と連携しながら2001年に始まった「OTOP(One Tambon One Product)」政策。
これは、各地域に根ざした特産品を育成し、国内外観光客に紹介・販売するプログラムです²。

そのなかで、クロコダイル革製品は以下の特徴から、特に注目を集めてきました:

  • 養殖・製造までを国内で完結する「トレーサブルな製品」
  • タイの伝統技術と現代のデザインを融合
  • 高価格帯でありながら、価値に見合う品質

OTOPの仕組みによって、観光客の購買動機が「消費」から「投資」へと進化したとも言われています。

観光振興と地域工芸をつなげるOTOPの役割は、第94回|工芸支援法とクロコ財布でも詳しく取り上げられ、制度と販売が結びつく仕組みが示されています。


実店舗と観光ルートの融合

タイ政府と各地方自治体は、クロコダイル製品の工房や直売所を「観光スポット」としてルートに組み込む施策も行っています³。

たとえば:

  • バンコク近郊のナコンパトム県にある老舗クロコダイル工房は、観光バスが立ち寄る見学地として人気
  • チャオプラヤ川流域の文化遺産巡りに、伝統工房の訪問がセットで組み込まれるツアーも多数
  • 一部では「ワニ革クラフト体験」や「カスタムオーダー体験」が用意され、観光客自身が職人と対話しながら製品を注文できる

こうした施策により、財布やバッグといった革製品が“買い物”ではなく、「ストーリーを持つ体験」として価値づけされています。


観光客がクロコダイル財布を選ぶ理由

「日本では手に入らない」プレミアム感

鑑識力ある観光客ほど、次のような志向を持ちます:

  • 人と違う特別なものを持ちたい
  • 旅の記念に、本物を持ち帰りたい
  • 賢い選択で自分の審美眼を示したい

タイ政府が推進する「観光×クラフト」の戦略は、こうした心理に絶妙にマッチしています。
単なる土産物ではなく、現地でしか手に入らない一流品というポジションを確立したクロコダイル財布は、
旅行の締めくくりに“自分へのご褒美”として選ばれやすいようです⁴。

こうした“希少性”や“現地体験価値”が重視される傾向は、第52回|日タイ価格比較のなかでも具体的に記載しています。


ワニ革=サステナブルな素材としての認知拡大

観光地に設けられた体験型工房やショップでは、製品に加えて「ワニ革産業の倫理性」についても丁寧な説明がなされます。

  • 養殖であること
  • 国際基準に準拠したCITES管理
  • 廃棄部位を最小化する製造技術

こうした情報に触れた観光客は、**“環境にも配慮された高級品”**という視点で製品を捉えるようになります⁵。
特に欧米や日本からのインバウンド観光客にとっては、重要な評価ポイントです。


タイ製クロコダイル財布が世界で愛される理由

国家戦略としての輸出支援と観光振興の融合

タイ政府は、観光政策と輸出戦略を別々に考えず、一貫した“ソフトパワー戦略”として結びつけているのが特徴です⁶。

観光を通じてクロコ製品の魅力を伝えることで、
「体験した人がファンになり、その後に輸入商材として世界に流通する」という循環モデルを構築。

実際に、タイを訪れた経営者層が帰国後にOEM製品を輸入したり、販売代理店契約を結ぶという事例も増加しています⁷。

このような国家をあげた観光と輸出の連携は、第81回|輸出政策と国家戦略においても中核的なテーマとして扱っています。


ラグジュアリー観光と財布購入の“幸福な関係”

高級ホテルや高級スパといったラグジュアリー観光施設の中には、
クロコダイル革製品のショールームや常設ブースを併設するところも出てきています。

そこでは単なる「販売」ではなく、持つことの意味や背景まで丁寧にプレゼンされ、
財布一つにも旅の文脈や成功の記憶が重ねられるような設計がなされています。


まとめ|“旅で出会う本物”としてのクロコダイル財布

高級品を選ぶとき、価格だけでなく「どこで出会ったか」が記憶に残ります。

タイでは、観光振興とクロコダイル革産業が見事に連携し、
財布ひとつに旅の体験と文化の厚みを重ねる新たな価値創造が行われています。

私たちがタイの老舗工房から直輸入するクロコダイル財布も、
まさにその現場で育まれた“本物”の逸品。

「本物を持ちたいが、日本製は高すぎる」と感じているあなたへ。
価格ではなく背景を知り、旅人のように目利きで選ぶ喜びを体験していただけたらと思います。


クロコダイル産業と政策の歴史的背景について、もっと広く知りたい方へ──
本記事は「タイ文化におけるワニとのかかわり」にて取り上げている“クロコダイル財布と観光政策”に関連した内容です。

📚参考文献リスト

  1. Tourism Authority of Thailand (TAT). “Tourism Development Strategy 2022–2027.”
  2. Community Development Department, Thailand. “OTOP Program Annual Report 2023.”
  3. Bangkok Post. “Crocodile Farms Join Hands with Tourism Agencies.”
  4. Nikkei Asia. “Luxury Craft Souvenirs on the Rise in Thailand.”
  5. Department of Fisheries. “CITES and Ethical Crocodile Farming in Thailand.”
  6. Ministry of Commerce. “Thailand Export Strategy and Soft Power Development.”
  7. Thailand Board of Investment (BOI). “Foreign Business Engagement in Local Crafts.”
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