クロコダイル製品、パイソン製品は現地の工場に直接製作依頼し、熟練の職人が丁寧に手作業で作成したハンドメイド。大量生産では決して真似できない、細部にわたる職人のこだわり。本物を求めるあなたにも手に取っていただきたいと願っています。
パイソンレザーは、CITES(サイテス=ワシントン条約)の附属書Ⅱに分類される保護対象動物の革です。

※本記事は「【完全ガイド】パイソンレザーの社会的価値・倫理・環境(第91回~100回)」で紹介されている“CITESとパイソン革の輸出規制”を詳しく掘り下げた記事です。

──持続可能な“美”を支える国際的枠組みとは

はじめに──「高級品の裏側にある制度」をご存じですか?

パイソンレザーの財布は、その独特な模様としなやかな質感で、高級革製品として多くの愛用者を惹きつけています。しかし、この美しい素材は、自由に国際取引されているわけではありません。

「CITES(サイテス/ワシントン条約)」と呼ばれる国際条約が、その輸出入を厳しく管理していることをご存じでしょうか?

この記事では、CITESの概要、パイソン革との関係、規制の背景と意義、そして消費者が取るべき行動について、丁寧に解説します。

【第92回】CITESとパイソン革の輸出規制


CITESとは何か?──野生生物を守る国際条約

CITES(ワシントン条約)の基本情報

CITES(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)は、絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制するための条約で、1975年に発効されました¹。現在180ヵ国以上が加盟しており、日本もその一員です。

この条約の目的は、過度な商取引によって野生動物が絶滅に追い込まれるのを防ぐこと。つまり「使ってはいけない」という禁止ではなく、“持続可能な利用”を前提に監視と管理を行うことが基本姿勢です。

CITESの制度意義をサステナビリティの視点から捉えるなら、【第91回】パイソン革は残酷か?サステナブルレザーとしての実態も参考になります。


パイソン革とCITES──どのように管理されているのか?

パイソン革は附属書Ⅱに分類される

パイソン革の原材料となる**ビルマニシキヘビ(Python bivittatus)アミメニシキヘビ(Python reticulatus)は、CITESの附属書Ⅱ(Appendix II)**に登録されています²。

  • 附属書Ⅰ:絶滅の恐れが極めて高い種(商業取引原則禁止)
  • 附属書Ⅱ:将来的に絶滅の恐れがある種(許可付き商業取引は可能)
  • 附属書Ⅲ:加盟国が自国で保護対象とする種(国内措置に基づく取引規制)

つまり、パイソン革は「厳格な監視のもと、国際取引が許可されている素材」という位置づけです。

輸出には「輸出許可書」が必要

CITES対象種のパイソン革を輸出する場合、**輸出国の管理当局から正式な許可書(Export Permit)**の取得が義務付けられています。

  • 許可の要件:
    • 出荷対象が合法的に取得されたことの証明
    • 野生個体であれば持続可能な利用が確認されたこと
    • 養殖個体であれば登録された施設からのものであること
  • 許可書は1件ごとに発行され、輸出時に添付が必要

これにより、違法取引・乱獲・密輸のリスクを最小限に抑えることが可能になります。


タイ・インドネシア・マレーシアの制度と実情

タイ:養殖中心+輸出管理の徹底

タイでは、パイソン革の原料となるヘビは主に政府認可の養殖場で管理されています。これらの施設はCITESの基準に準拠しており、定期的な監査も実施されます³。

輸出には:

  • 飼育証明書(Farming Certificate)
  • CITES輸出許可書
  • 加工記録の提出

が必要とされ、違法取引を行った業者はブラックリストに登録され、輸出不可となります。

インドネシア・マレーシア:野生捕獲との併用モデル

これらの国では、野生個体の管理捕獲と養殖個体の併用モデルを採用しています。政府は**クォータ制(年間出荷上限)**を設定し、CITESへの報告義務を課しています。

  • 年間クォータの超過は国際社会から制裁対象になる
  • EUや米国、日本が監視対象国として輸入時に厳しく審査
  • 一部地域では取引の透明性向上を目的としたデジタル追跡システムを導入

とくにタイにおける輸出管理の具体策は、【第96回】パイソン革とCITES|タイ政府の対応策で詳しく解説しています。


CITES制度がパイソン財布に与える影響とは?

“正規輸入品”の証明がブランド価値を高める

CITESによる輸出規制は、一見すると流通のハードルを高くする制度に思えるかもしれません。しかし、逆にいえば、**正規のルートで輸入されたパイソン財布は「信頼の証」**とも言えます。

  • ラグジュアリーブランドはCITES適合のサプライヤーとしか契約しない
  • 販売店がCITES許可証のコピーを顧客に提示できるケースもある
  • 信頼できる流通経路でのみ販売されることで、商品の価値が守られる

これは、“美しいデザイン”に加え、“背景への信頼”という新たな価値を財布にもたらします。

個人輸入や海外購入時の注意点

注意が必要なのは、個人で海外からパイソン財布を持ち込む場合です。

  • CITES該当種は1点でも輸入申告が必要
  • 空港での未申告は没収・罰金の対象になる場合も
  • 日本の環境省も注意喚起を出しており、事前確認が重要⁴

合法かつ倫理的な購入を心がけることが、消費者に求められる責任です。

正規輸入品かを見極めるには、証明と履歴の確認が要点です。具体的なチェック方法は【第98回】パイソン革のトレーサビリティと安心感|信頼できる財布選びとはをご覧ください。


まとめ──CITESが守るもの、それは“革の未来”かもしれない

パイソン革は単なる高級素材ではなく、**国際条約によって支えられた「規範ある素材」**でもあります。

CITESの枠組みによって:

  • 野生動物の資源が守られ
  • 持続可能な流通が維持され
  • 製品に信頼と誇りが宿る

ようになるのです。

財布ひとつに込められた“背景”を知ることで、私たちは単なる消費者から、“責任ある選択者”へと変わっていくのではないかと思います。

パイソンレザーの社会的価値・倫理・環境について、もっと広く知りたい方へ──
本記事は「【完全ガイド】パイソンレザーの社会的価値・倫理・環境(第91回~100回)」にて取り上げている“CITESとパイソン革の輸出規制”の記事です。


📑 参考文献

¹ CITES公式HP:Convention on International Trade in Endangered Species
² 環境省「CITES附属書Ⅱにおける爬虫類皮革の管理」2023
³ タイ農業省「爬虫類養殖ガイドライン」2022
⁴ 環境省「CITES対象製品の個人輸入に関する注意喚起」2023

パイソンレザーは、CITES(サイテス=ワシントン条約)の附属書Ⅱに分類される保護対象動物の革です。
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完全限定生産 熟練の職人が丁寧に手作業で作成したハンドメイド

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